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妊娠中にピザを食べたらダメってホント?この噂を徹底解明!

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妊娠中にピザを食べたらダメだという噂、ご存じですか?「知らずにもう食べちゃった!」という方のために、はじめにお伝えします。妊娠中にピザを食べても、基本的に問題はありません。

では、なぜ妊娠中にピザを食べることは危険視されるのでしょうか?

この問題は「ピザ」そのものをNGと言っているわけではありません。真意は、ピザの「トッピング」に妊娠中は気を付けた方がよい食材が含まれているということなのです。

でもトッピングと言っても様々。そこで今回はピザのトッピングに着目して、妊娠中に気を付けた方がよい食材を具体的にみていきましょう!

どうして妊娠中にピザはダメだと言われるの?

ピザといえば、チーズが決め手ですよね。実は妊娠中に注意が必要となる食材の代表が、チーズなのです。

さらに言うと、チーズの中でも加熱されていないナチュラルチーズです。加熱していないナチュラルチーズには、リステリア菌という食中毒の原因となる細菌が含まれています。

そのため、非加熱のナチュラルチーズをそのまま食べると、リステリア菌による食中毒をおこすことがあります。妊娠中にリステリア菌に感染すると、胎盤や胎児にも感染して流産や生まれた赤ちゃんに影響が出る危険性があるのです。

じゃあやっぱり食べたらダメなんじゃないか?と思った方、ご安心ください。リステリア菌は、加熱することで殺菌できます。

多くの場合ピザって、チーズを乗せてから焼きますよね。この加熱でリステリア菌は殺菌できます。つまり、しっかりと焼かれているピザなら問題ないのです。

妊娠していないときはどうして大丈夫なの?

妊娠していない健康な人が、賞味期限内のナチュラルチーズを食べてリステリア菌による食中毒をおこすことは稀です。もし感染したとしても、軽症で済む場合がほとんど。

しかし、一般の人よりも抵抗力が低下しやすい妊婦は、少量のリステリア菌で食中毒を発症する可能性があると言われています。妊婦の体内にリステリア菌がたくさん入ると、抵抗力の弱い赤ちゃんへと影響が出てしまいます。

だから妊娠中には、特に注意が必要なのです。

チーズ以外に注意の必要なトッピングは?

はじめにナチュラルチーズを例にあげて説明しましたが、それ以外にも注意の必要な食材があります。

厚生労働省では、妊娠中に注意の必要な食材として、ナチュラルチーズ以外にも生ハム、スモークサーモンなどをあげています。

生ハムにはリステリア菌に加えて、家畜によくみられるトキソプラズマという原虫が存在していることがあります。

トキソプラズマは、一度感染すると抗体ができるため二度と感染しないので、妊娠前に抗体ができている場合は問題ありません。しかし、妊娠中に初めて感染してしまうと、胎児が先天性トキソプラズマ症になることがあります。

トキソプラズマは加熱・長期間冷凍すると死滅します。国内の生ハムは多くの場合冷凍肉を使用しているため、トキソプラズマが残存していることはあまりありません。

しかし、トキソプラズマはごく身近にいる原虫であること、さらに生ハムは加熱せずに食べる食材ですので、妊娠中はできるだけ控えましょう。

また生ハムだけに限らず、馬刺しローストビーフ、生サラミなどの肉類にも注意しておきましょう。

やっぱり食べたい!妊娠中でも注意点を守れば安心!

しっかりと加熱しよう!

繰り返しになりますが、リステリア菌は加熱することで殺菌できます。日本国内で市販されている多くのチーズは、原料に滅菌された牛乳を使用し、加工後も加熱殺菌されています。

また食品衛生法には、ナチュラルチーズによるリステリア食中毒を防ぐため、加熱についての記載が為されています。国をあげてリステリア菌対策をとっていることが分かりますね。

一方で海外からの輸入品にはそのような規定がなく、非加熱のナチュラルチーズが含まれている場合があります。そのため、海外製のナチュラルチーズを食べるときには、特に気を付けておかなければなりません。

お店で食べるときには、どこで作られたのか分からない場合もあります。妊娠中にナチュラルチーズを食べる際には、しっかりと加熱されているものか確認するようにしましょう。

賞味期限や保存方法を守ろう!

賞味期限を過ぎると、どんなに加熱殺菌されていてもリステリア菌が増殖する危険性が高まります。

また、リステリア菌は冷蔵庫などの低温下でも生きることができます。

購入した際は賞味期限内に、開封後はできるだけ早めに食べることをおすすめします。

しっかり加熱!安心しておいしい食事を

「ピザを食べること」自体に問題があるわけではないことがお分かりいただけたでしょうか。

リステリア菌は身近にある菌です。ピザだけでなく、どのような食べ方にも感染のリスクは潜んでいます。

特に妊娠中は、食べたものがそのまま赤ちゃんへと影響を及ぼすことがあります。しっかり加熱する、保存方法や賞味期限を守る、よく洗うなど衛生管理の基本的なことを食生活に取り入れ、自分と赤ちゃんの体を守っていきましょう。

気にしすぎもよくありませんが、妊娠中にいい機会だと思って自分の食べるものに少し関心を向けてみても良いかもしれませんね。

おいしい食事を摂ると心も体も安定します。妊娠中は体重も気になるかと思いますが、正しい知識を持っておいしく楽しい食事を摂りましょう。

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