ニキビができるメカニズムとは?
ニキビができる原因は毛穴の詰まりです。主に、思春期の場合は過剰な皮脂が、大人の場合は乾燥によって分厚くなった角質が毛穴をふさぎ、ニキビの原因となっています。
毛穴の詰まりというのは、毛穴の中に皮脂、メイク汚れ、古い角質が入り込んだ状態です。この状態になると、油分をエサにするアクネ菌が毛穴の中で増殖し、増えすぎたアクネ菌を退治するために免疫システムが反応して炎症・化膿と症状が進んでいきます。
アクネ菌は悪者扱いされがちですが、もともと肌を健やかに保つ常在菌のひとつです。ニキビ肌にならないためには、アクネ菌を完全に死滅させるのではなく、アクネ菌を増やさないこと、すなわち毛穴の詰まりを改善することが大切です。
また、ニキビは状態や進行具合で対処法が異なります。
画像出典:ニキビの種類ごとにケア法を解説〜ニキビ治療の最先端
初期段階の白ニキビ・黒ニキビ
毛穴に皮脂や汚れがつまってプツプツするのが白ニキビ(閉鎖面ぽう)、角栓などが酸化して毛穴が黒くなるのが黒ニキビ(解放面ぽう)です。
厳密にはまだニキビではなく、毛穴に汚れや老廃物がつまってできたコメドというものです。コメドを取り除けば炎症ニキビや化膿ニキビに悪化させずに済みます。しかし、爪で無理やり押し出したり、頻繁に角栓パックをすると、毛穴が開いた状態になるので、汚れがたまりやすくなります。
ケアにも要注意!赤ニキビ・黄ニキビ
白ニキビ・黒ニキビを放置しておくと、やがて炎症が起こって赤く腫れる赤ニキビ(赤色丘疹)や化膿する黄ニキビ(膿疱)へと悪化していきます。
赤ニキビ・黄ニキビになってしまったら、できるだけニキビに触らないで刺激を与えないようにしましょう。ニキビをいじったり、汚い手で触ると治りが遅くなってしまいます。決してニキビを潰してはいけません。
パーツ別ニキビの特徴と対策
基本的な発症メカニズムは似ていますが、ニキビは時期や、部分によって原因や対策が異なります。ここではそれぞれの特徴と対策についてご紹介します。
大人ニキビの原因と対処法とは?
大人ニキビの大きな原因は肌の乾燥です。「ニキビ=皮脂の過剰分泌」というイメージで、乾燥とは結びつきにくいかもしれません。
しかし、乾燥や肌ダメージが原因でターンオーバーが乱れ、古い角質が毛穴をふさぎ、毛穴に皮脂がつまってニキビができるケースがあります。また、肌内部がひどい乾燥状態になると肌を乾燥から守るために過剰に皮脂が分泌されたり、皮脂量が少なく皮脂を毛穴から押し出せなくなり詰まってしまうということもあります。
どちらにしても、乾燥による影響で肌のサイクルが乱れニキビができるのです。
肌に合ったスキンケアが大人ニキビを改善させる
大人ニキビには、お肌の乾燥を防ぎ内側から潤うような保湿ケアが必要です。乾燥で皮脂が過剰に分泌されるインナードライも保湿ケアを見直すことで改善されます。うるおいのある肌はターンオーバーが正常化されるので、古い角質が毛穴をふさぐトラブルも予防できます。
10代のニキビケアと言えば、過剰な皮脂を取り除き、乳液やクリームなどの油分を多く含む化粧品を避けるのが定番です。けれど、大人ニキビは乾燥が原因のため、水分の蒸発を防ぐ皮脂や油分を与えないと、乾燥がますます悪化し、ニキビができやすくなる悪循環に陥ってしまいます。
アクネ菌を殺菌するために洗浄力の強い洗顔料を使うときも注意しましょう。洗顔する度に必要な皮脂まで奪われて、乾燥しやすい肌になってしまいます。
生活習慣、ストレス、ホルモンバランスが原因の場合も多い
大人ニキビは、生活習慣の乱れ、ストレス、ホルモンバランスの乱れなど原因が特定できないと言われるほど多くの要因があると考えられています。
顔を手で触るクセ、洗顔料のすすぎ残し、髪の毛先が顔に当たって刺激になっている…などなど、ニキビの原因は驚くほど多いのです。
特に生活習慣の乱れやストレスは、女性らしいキレイな肌を保つ女性ホルモンや血行やターンオーバーに関係のある自立神経を乱れさせる原因になります。
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思春期ニキビの原因は大人ニキビとは全く違う
10代の頃にできるニキビの主な原因は「過剰な皮脂」で、大人ニキビの原因である「乾燥」とは反対です。Tゾーンは皮脂腺が多く、皮脂が過剰に分泌されやすい部分です。そのため、皮脂が出すぎている時はTゾーンにニキビができるのです。
10代は女性ホルモンのバランスが崩れやすい
思春期ニキビの原因が皮脂なのは、単純に「若くて皮脂が十分にあるから」ということではありません。10代になると生理が始まり、少しずつ体が大人になる準備を始める時期です。今までとは違うホルモンバランスに変わっていくため、ホルモンバランスが不安定になりやすく、その影響で皮脂が分泌されすぎてしまうのです。
また、痩せすぎや体脂肪の落としすぎ、無茶なダイエットなどが原因で生理が止まることもあります。こういったトラブルはホルモンバランスが崩れている証拠です。
女性ホルモンには皮脂分泌を抑制してサラサラの肌を保つ働きがあり、ホルモンバランスが崩れると皮脂分泌が過剰になりやすく、ニキビができやすくなってしまいます。
思春期ニキビを徹底解説
口周りニキビの特徴と対策
ストレスによる体調不良、ホルモンバランスの乱れ
口周りのニキビはストレスや、ストレスによる体調不良やホルモンバランスの乱れが反映されやすい部分です。生理前に口周りにニキビができる場合、ホルモンバランスが乱れている可能性が高いです。
こまめにストレスを解消し、ストレスによる心身の疲れが取れるようにきちんと睡眠時間を確保しましょう。また、ストレスによる体調不良がある場合は、そちらの治療を行うことも忘れずに。
生理痛がひどい、生理周期が乱れているといった生理関係のトラブルがある場合はホルモンバランスを整える食品やサプリメントを取り入れましょう。豆乳などの大豆食品、プラセンタサプリメントなどがオススメです。
また、生理前は肌質が変化します。ベタつきやテカりが気になる時は皮脂分泌を抑制するビタミンC配合の化粧水や美容液を使いましょう。
食べ方
熱いものや辛いものを好んで食べる方は、食べ物の刺激が原因でニキビができている可能性があります。また、ペーパータオルやハンカチで口元をぬぐう時、強くこすりすぎるのもニキビの原因になります。
口周りは皮膚が薄く乾燥しやすいため、刺激の強い食べ物や摩擦が肌ストレスになります。刺激の強いものを食べる時は口の周りに付かないように気を付けましょう。また、口元をぬぐう時はできるだけこすらず、軽くおさえるようにすると負担が軽減します。
口紅やグロス
口紅やグロスは肌の負担になりやすいメイク用品です。落ちにくいものほど毛穴つまりの原因になる成分を配合している傾向があります。また、ポイントメイク専用のリムーバーは洗浄力が強く肌の負担になります。しかし、リムーバーを使わないと口紅が残ってしまうため、リムーバーは必須です。
ニキビができている期間は口紅やグロスは控えるようにしましょう。口紅が原因でニキビができているようなら、低刺激で肌に負担がかからない口紅を選ぶことをおすすめします。また、口紅を落とす時は専用のリムーバーを使い、ゴシゴシこすらずに軽くなでるようにして落としてください。
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背中ニキビの特徴と対策
シャンプーやトリートメントのすすぎ残し
背中のニキビは男性より女性に多く、その大きな理由になっているのがシャンプーやトリートメントのすすぎ残しです。特にトリートメントやコンディショナーは指通りを良くするためになるシリコンや油分を多く含んでおり、きちんと落とさないと毛穴つまりの原因になります。
トリートメントの後のすすぎはぬめりが感じなくなるまでしっかりと洗い流しましょう。また、体を洗ってから髪を洗う順番が習慣になっていると、シャンプーやトリートメントが背中に残ってしまう可能性があります。髪を洗ってから体を洗うようにすると背中ニキビの予防と改善ができます。
汗や皮脂が出やすい
背中は顔と同じく皮脂腺と汗腺の多い場所です。皮脂が毛穴につまりやすいだけでなく、酸化した汗や皮脂が刺激になってニキビを誘発する可能性もあります。
汗をかきやすい時期はこまめに汗を拭きとるようにしましょう。また、速乾性のあるインナーや汗の吸収性に優れた綿や麻でできた服を着るのも効果的です。体を洗う時は背中もきちんと洗って、1日分の汗と皮脂を落としましょう。
また、背中にも皮脂分泌を抑制する効果のあるビタミンC誘導体配合の化粧水や美容液を多めに塗るようにすると、ベタつきや毛穴つまりを予防できます。
乾燥
普段、顔や手足の保湿はしていても背中の保湿はしていないという女性が多く、自分が思っている以上に乾燥しています。しめつけのきつい服や下着も原因の一つです。皮膚が摩擦でダメージを受ける上に、衣服の繊維にうるおいや皮脂を奪われてしまいます。
背中にもボディミルクなどを使い、肌に優しいタイプのボディソープを使うようにしてください。洗浄力の強い石けんは皮脂を奪いすぎて乾燥を悪化させます。また、あまり体をしめつけない服や下着を選ぶようにして、乾燥しやすい秋冬は保湿性の高い綿素材のインナーを着ることをオススメします。
紫外線の影響
紫外線が強くなる春から夏にかけては露出の高い服を着る機会が増え、知らず知らずのうちに背中も紫外線の影響を受けています。背中が覆われる服を着ていても、シフォンのような光が透ける素材は紫外線を防ぐことができません。
紫外線は日焼けやシミの原因になるだけでなく、乾燥肌や肌の老化を引き起こしニキビのできやすい肌になってしまいます。
背中が大きく開くような服を着る時は、日焼け止めやUVカット効果のある上着を着て紫外線対策をしましょう。また、紫外線を浴びた後は肌が乾燥してダメージに弱くなっているため、保湿剤で肌を守ってあげましょう。赤みがある、ヒリヒリしている場合は、よく冷やして赤みが引いてから保湿剤を使います。
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あごニキビの特徴と対策
ストレス、体調不良、生活習慣の乱れ
あごにできるニキビはストレスや体調など、内面のトラブルがあらわれたものだと言われています。あごは皮脂量があまり多くなく、本来ならあまりニキビができやすい場所ではありません。あごにニキビができた時は内面的なトラブルがないか考えてみましょう。
こまめにストレスを解消し、規則正しい生活と栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。冷え症、便秘、睡眠不足など、心当たりのあるトラブルを改善していきましょう。
ホルモンバランスの乱れ
女性の体にも少量の男性ホルモンが存在しています。ストレスや生活習慣の乱れによってホルモンバランスが崩れると男性ホルモンの皮脂分泌を促す働きが活発化し、あごにニキビができやすくなります。
あごやフェイスラインの産毛が以前より濃くなったり、太いひげのようなものが数本生えるようになったなら、男性ホルモンが増えている可能性が高いです。
ホルモンバランスはストレスや睡眠不足などで崩れやすくなります。こまめなストレス解消をして、質の良い睡眠を取れるように工夫しましょう。また、皮脂分泌を抑制する働きのあるビタミンCを配合した化粧水や美容液を使うのをおすすめします。
あごを触るクセ
ただ触れるだけでも、何度も繰り返すのは肌にとっては負担になります。また、ニキビがあるとつい手で触りがちですが、ニキビを悪化させる原因になります。
できるだけあごに触らないようにして、ニキビがある時は気になってもいじったり潰したりしないようにしましょう。
首ニキビの特徴と対策
ストレス
首にできるニキビは口周りやあごにできるニキビと連動していることが多く、ストレスやホルモンバランスの乱れが原因と考えられています。
こまめにストレスを解消するようにし、ストレスを緩和するセロトニンを増やすために栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。ストレスが原因でホルモンバランスが乱れていた場合、ストレスを解消することでホルモンバランスも整います。ホルモンバランスを整えるには、女性ホルモンを活性化させる大豆食品やプラセンタサプリを取り入れるのもオススメです。
髪が触れる刺激
髪をまとめていないと、髪が触れる刺激がニキビの原因になっている可能性があります。髪が長く首を覆うヘアスタイルだと風通しが悪くなり、酸化した汗や皮脂が毛穴をふさいだり肌を刺激してニキビの原因になることもあります。また、スプレーやワックスをよく使う方は、整髪料が髪だけでなく首にまでついていることが原因の可能性も。
髪が首に触れるようならできるだけまとめるようにし、汗や皮脂をこまめにふき取りましょう。整髪料を使う時はタオルなどで首を保護してから使うことをオススメします。
乾燥
首は顔と違い皮脂腺が少ない上に、常に露出しているため乾燥しやすい部分です。
顔のお手入れをする時は首まで化粧水や乳液を伸ばすようにして保湿しましょう。
メイク汚れ
首まで下地やファンデーションを伸ばしている場合、ボディ用の石けんでは落とし切れていない可能性があります。メイク用品には油分が多く含まれ、密着率を高めるために粒子が細かくされているため毛穴に詰まりやすい性質を持っています。
首にもファンデーションや下地を使った時や、ウォータープルーフタイプの日焼け止めを使った時はメイク落としや専用のリムーバーを使って汚れをきちんと落としましょう。
お尻ニキビの特徴と対策
長時間座り続けている
デスクワークなど、長時間座り続けているとお尻にニキビができやすくなります。座っている時はお尻に全体重がかかるため、摩擦による肌ダメージや蒸れによって皮膚が固くなりやすく、毛穴つまりを起こしてニキビができてしまうのです。
汗をかきやすい時期や蒸れが気になる時は、こまめに汗をふき取るようにしましょう。酸化した汗は皮膚を刺激してニキビの原因を作るだけでなく、ニオイの原因にもなります。また、椅子が固いと摩擦によるダメージが大きくなります。固い素材の椅子にはクッションを置くなどしてダメージを和らげましょう。
下着が肌に合わない
きつい下着を付けているとゴムの部分が食い込んで肌ストレスになり、ニキビを作ってしまいます。また、ガードルなどの補正下着も肌を締め付け摩擦やムレの原因になります。
ニキビがある時はきつい下着や補正下着はさけ、肌をしめつけないものにしたり、通気性の良い綿の下着を付けるようにしましょう。もし日中は無理と言う場合は、寝ている時だけでも下着の種類を変えてみるとニキビができにくなります。
角質が分厚くなっている
上に書いたように、座っている間はお尻に全体重がかかっています。そのため、一見すると柔らかそうなお尻の皮膚は摩擦や体重によって角質層が分厚くなりやすいのです。かかとの皮膚が固くなるのと同じ原理ですね。ニキビは皮脂が毛穴につまるだけでなく、古い角質が毛穴をふさぐのも原因の一つです。お尻をさわって皮膚が分厚く感じたり、ざらつきがあるようなら角質ケアもしていきましょう。
お尻の皮膚は繊細なため、ピーリングをするよりスクラブ剤を使った角質ケアがオススメです。肌質にもよりますが、週に2~3度を目安にお手入れしましょう。スクラブでケアをした後は皮膚が乾燥しやすくなるので、お風呂上がりの保湿ケアも忘れずに。顔と同じ化粧水、またはビタミンC配合の美容液を塗ります。
鼻ニキビの特徴と対策
乾燥
鼻やおでこなどのTゾーンは毛穴が大きく、皮脂分泌も多い部分です。そのため、鼻にできたニキビは皮脂が出すぎていると考える方が多いですが、大人ニキビの場合は乾燥が原因です。
肌の水分量が少ないと、これ以上水分が蒸発しないように皮脂が過剰に分泌されて毛穴つまりを起こしやすくなります。また、皮脂量が低下していると皮脂を毛穴から押し出せなくなり、毛穴の中で角栓化してしまうのです。
まずは保湿ケアを見直しましょう。油分の多い乳液やクリームを控えるスキンケアは逆効果です。化粧水の水分が肌内部の水分とくっついて一緒に蒸発してしまい、乾燥が悪化して皮脂分泌をさらに過剰にしてしまいます。テカりやベタつきが気になる場合はオイルフリーの化粧水や、皮脂分泌を抑制するビタミンC配合の化粧水を使い、ベタつきのない乳液やクリームでフタをしてあげましょう。毛穴のつまりが目立ち角栓化している場合は、クレイ配合の洗顔料やクレイマスクで優しく角栓を取り除きましょう。貼ってはがすタイプの角栓ケアは肌への負担が大きいため、2週間に2度までが限度です。
ニキビがあると触っている
鼻にできたニキビは目立ちやすいため、つい気にして手で触ったり、早く治そうと潰してしまうと悪化する原因になります。潰すと色素沈着してニキビ跡が残ったり、ニキビの根が深い場合はクレーター状の跡が残るため、絶対に潰さないでください。
ニキビは刺激があると悪化するので、気になっても触らないようにしてください。特に手を洗わないままニキビに触るのは絶対にダメです。雑菌が繁殖しやすくなり治りが遅くなってしまいます。
毎日マスクをしている
ニキビが気になってマスクをする方もいますが、マスクがニキビに当たると刺激になってニキビが悪化してしまいます。また、マスクの中は自分の呼吸で湿気が発生しムレています。湿気があるので乾燥しにくいように感じますが、肌内部の水分とくっついて一緒に蒸発して乾燥が悪化するうえに、湿度と温度が保たれているので雑菌が繁殖しやすくなります。
ニキビを隠したい時はマスクをするのではなく、肌に優しい成分でできたコンシーラーでカバーしましょう。
おでこニキビの特徴と対策
シャンプーや洗顔料のすすぎ残し
おでこは頬やフェイスラインと比べて毛穴が大きく皮脂分泌量も多いため、乾燥による大人ニキビができにくい部分です。おでこにニキビができる場合、シャンプーや洗顔料のすすぎ残しが原因の可能性が大きいです。洗浄成分は肌への刺激が大きいのですすぎ残しがあると肌ストレスからニキビができやすくなります。
シャンプーや洗顔料のすすぎ残しがないように、鏡で確認するようにしましょう。特に朝の洗顔時は生え際や前髪にに泡がついて残ることがあるため、最後に確認するクセを付けるとニキビを防げます。シャンプーやトリートメントは洗顔の前に済ませる習慣をつけるといいでしょう。
ヘアバンドの汚れ
洗顔する時ヘアバンドで前髪や顔周りの髪をまとめる方が多いですが、汚れたヘアバンドは酸化した皮脂やメイク汚れが付着しています。そのまま放置しておくと雑菌が繁殖して、ヘアバンドを使う度に肌に雑菌が付着してニキビの原因になります。
ヘアバンドは毎日洗って常に清潔なものを使うようにしましょう。また、ヘアバンドではなくヘアピンやクリップなどで髪をまとめるようにするのもオススメです。
前髪や整髪料の刺激
前髪がおでこに触れる度に小さな肌ダメージを与えています。前髪に整髪料を使っている場合は、整髪料の刺激も加わりさらにニキビができやすくなります。
前髪がおでこに触れないヘアスタイルにするとニキビができなくなったという方が多いです。家にいる時だけでも前髪を上げるようにすると効果があります。
乾燥
おでこは皮脂分泌が多いため、肌質によってはテカりやベタつきが気になることもあります。テカりが気になるからと、乳液やクリームを控えると肌が乾燥して皮脂がさらに出るようになります。大人の肌は表面的にはテカっていても内部は乾燥しているということが多く、乳液を使わないケアはニキビを悪化させる原因になります。
テカりやベタつきが気になる時は、皮脂量をコントロールする働きのあるビタミンC配合の化粧水を使って、オイルフリーの乳液やクリームでフタをしましょう。ビタミンCには殺菌効果もあり、ニキビの予防と改善にオススメの美肌成分です。
胸ニキビの特徴と対策
汗や皮脂
デコルテから胸にかけては顔と同じように皮脂腺が多く、毛穴に皮脂がつまりやすい部分です。また、顔や首から流れた汗が胸の部分にたまりやすい上に、ブラジャーの生地によっては汗をかきやすいこともあります。胸元は人前で堂々を汗をぬぐうこともできず、汗や皮脂がついたまま数時間過ごすことになりやすく、酸化した汗や皮脂が肌ストレスになりニキビの原因になります。
汗をかきやすい時期はこまめに汗をふき取るようにしましょう。また、通気性の悪い記事の下着は汗がムレやすいため、通気性と吸収性の良い綿素材の下着を付けるようにするとニキビができにくくなります。
ブラジャーのしめつけ
ブラジャーのバンドやワイヤーの部分にニキビができている場合、ブラジャーがきつくてしめつけられているか、形が合っていない可能性があります。サイズや形の合わないブラジャーは胸元をしめつけて肌を摩擦し、肌ストレスからニキビができやすい状態になります。
自分に合ったブラジャーを探すには、下着店でサイズを測ってフィッティングしてもらうのが一番です。メーカーやブランドによってカップの形が異なるため、できれば試着して自分に合っているか確認してから買うのが理想的です。大手メーカーではお手頃価格でセミオーダーのブラジャーを作ってくれるサービスも展開しています。
寝る時はしめつけのないブラにする、ノンワイヤーのブラに変えるのもニキビ予防に効果的です。
ホルモンバランスの乱れ
胸元のニキビは10代の思春期ニキビではできにくく、大人になってからできることがほとんどのため、ストレスや生活習慣によるホルモンバランスの乱れも関係していると言われています。ホルモンバランスの乱れは皮脂の過剰分泌、乾燥、敏感肌、ターンオーバーの乱れなど様々な肌トラブルと関係があり、様々な要因からニキビができやすくなってしまいます。
女性ホルモンの分泌を促進する大豆イソフラボンを含む大豆製品を意識的に摂るようにしたり、プラセンタ配合のサプリメントを飲むとホルモンバランスが安定しやすくなります。また、ホルモンバランスの乱れはストレス、睡眠不足、栄養の偏りなどが原因です。ストレス解消や生活習慣の乱れを正していくことも大切です。こまめにストレスを解消して、睡眠時間を確保しましょう。質の良い睡眠が取れていると脳の回復が早まり、ストレスを感じにくくなります。
頭皮ニキビの特徴と対策
シャンプーやトリートメントのすすぎ残し
シャンプーやトリートメントのすすぎ残しは頭皮にダメージを与え、乾燥やニキビの原因になります。シャンプーには指通りを良くするためにシリコンなどのコーティング剤が使われており、すすぎ残しがあると毛穴つまりを引き起こします。
シャンプーやトリートメントはすすぎ残しがないようにしましょう。トリートメント効果を高めるために多少ぬめりが残る程度ですすぎを終わらせる方もいますが、これは頭皮に負担をかけるだけでなく他の部位のニキビの原因にもなるので、ぬめりが完全になくなるまでしっかりすすぎましょう。生え際やうなじはすすぎ残しが出やすいため、最後に泡が残っていないか確認を忘れずに。
洗浄力の強いシャンプー
顔や手足が年齢とともに乾燥していくように、頭皮もだんだんと乾燥していきます。ずっと同じシャンプーを使っていると洗浄力が強すぎて頭皮の乾燥を招きます。肌は乾燥を悪化させないために角質を分厚くし、皮脂の分泌が促されます。その結果、毛穴つまりが起こりニキビができてしまいます。
頭皮のカサつきが気になりだしたら、洗浄力のマイルドなシャンプーに切り替えましょう。ベタつきが気になるケースでも乾燥のせいで頭皮がベタついているケースが多いため、安易により洗浄力の強いシャンプーに変えたり2度洗いをするのは乾燥を悪化させる原因になります。
紫外線の影響
頭皮はメラニン色素がないため日焼けやシミができにくく、紫外線の影響を受けているように感じにくい部分です。また、頭皮は髪で覆われていますが、髪の隙間から紫外線を浴びています。紫外線は頭皮に肌ダメージを与えて乾燥やニキビの原因になります。
紫外線は頭皮だけでなく、髪にもダメージを与えています。スプレータイプの日焼け止めなどを使って頭皮と髪を紫外線から守りましょう。また、外出時は帽子をかぶるのも紫外線対策に有効です。ただし、長時間帽子をかぶり続けると頭皮がムレてニキビができやすくなるので、日蔭や屋内に入った時は帽子を取って風通しを良くしましょう。
頬・ほっぺニキビ特徴と対策
毛穴が小さいため汚れがつまりやすい
頬・ほっぺは皮脂分泌が少なく毛穴が小さいのが特徴です。そのため、一度汚れが入り込んでしまうと落とすことが難しいのです。最近のファンデや下地は粒子が細かく密着率が高いというメリットがある反面、頬の小さな毛穴にも入り込んで取れなくなる可能性が高いというデメリットがあります。毛穴がメイク汚れなどでつまると皮脂が毛穴の中につまってニキビになってしまいます。
皮脂分泌量の少ない頬のニキビ対策には保湿ケアが有効です。皮脂分泌が正常化され、皮脂とともに汚れも毛穴から押し出してくれます。元々乾燥しやすい部分のため、メイク汚れなどの毛穴つまり対策にはピーリングよりクレイ配合の洗顔料やクレイマスク、美顔器のイオンクレンジングなどがおすすめです。
古い角質が毛穴をふさいでいる
乾燥しやすい頬は、乾燥から肌を守るために角質が分厚くなりやすい部分でもあります。また、年齢によるターンオーバー遅れから古い角質がたまっている可能性があります。古い角質は毛穴をふさいで毛穴つまりを引き起こし、ニキビの原因になります。
古い角質の毛穴つまりを取り除くにはクレイ配合の洗顔料やふき取りタイプの化粧水がおすすめです。ふき取り化粧水を使う時はコットンで軽くなでるようにするだけで十分です。強くこすると肌ダメージになり、乾燥やニキビを悪化させてしまいます。
枕や寝具の汚れ
肌を汚れから守る役割も持っている皮脂が少ない頬は、枕や寝具の汚れの影響を受けやすいです。枕や寝具には、汗、皮脂、雑菌、ダニなどが付着しており、汚れたままにしておくと雑菌やダニが繁殖して肌に刺激を与えます。
枕カバーやシーツ、布団カバーは常に清潔なものを使うようにしましょう。
ニキビ用化粧品を選ぶポイント
ノンコメドジェニック化粧品はニキビにどんな効果が?
ノンコメドジェニック化粧品とは、ニキビの元になる「コメド」ができにくいように作られた化粧品のことです。化粧品に使われる成分の中には毛穴をふさぎやすい成分もあり、こういったものをできるだけ取り除いてコメドができにくい処方にされています。
「ノンコメドジェニック」または「ノンコメドジェニック処方」と表記されている場合、化粧品会社が独自にコメドができにくいかどうかを検査し合格したもの。「ノンコメドジェニックテスト済み」の表記の場合は外部の検査機関に依頼し、顔と同じく皮脂腺の多い背中に一定期間化粧品と塗布してコメドができるかどうかを検査して合格したもののみに付けられています。
「ノンコメドジェニック」 「ノンコメドジェニック処方」 |
化粧品会社が独自にコメドができにくいかどうかを検査し合格したもの |
---|---|
「ノンコメドジェニックテスト済み」 | 試験を実施し、コメドを誘発しにくいという証明されたもの |
そのため、「ノンコメドジェニックテスト済み」の化粧品の方が信頼性が高いと言えます。
ニキビへの効果
コメドとは毛穴につまった汚れや角栓のこと。ニキビは毛穴につまった汚れがアクネ菌を繁殖させた結果できるものなので、「コメドができにくい=ニキビができにくい」化粧品ということになります。
皮膚科のニキビ治療でも専用の器具でコメドを除去してニキビを防ぐという治療が行われており、コメドの予防がニキビ予防につながるのは確実です。
ただし、今あるニキビを早く治すという効果があるように勘違いしがちですが、ノンコメドジェニックとは新しいニキビの原因になるコメドができにくい成分で作られている化粧品です。ニキビを治す効果やすでにできているコメドを取り除く効果はないので注意しましょう。
おすすめのノンコメドジェニック化粧品はルナメアAC!
オイルフリー化粧品はニキビにどんな効果が?
オイルフリー化粧品とはその名の通り、成分中にオイルを使用していないものです。ニキビの原因になるアクネ菌は油分をエサにして繁殖するため、油分を取り除いた化粧品でアクネ菌の繁殖を食い止めるのが目的です。
ニキビへの効果
思春期ニキビやオイリー肌のニキビにはオイルフリーも効果的ですが、大人の女性の肌は一見オイリーに見えても内側が乾燥しているインナードライタイプの方がほとんどです。
オイリー肌だと思って洗浄力の強い石けんで皮脂を落としすぎたり、過剰なまでにオイルを遠ざけるのは乾燥を悪化させてしまいます。乾燥した肌は角質が分厚くなって毛穴をふさぐ原因になり、乾燥から肌を守るために皮脂がさらに分泌されてどんどんベタつきがひどくなっていきます。
また、オイルを使わないと肌触りが悪くなるため、オイルの代わりに肌をコーティングするシリコンなどを配合していることもあります。シリコンは肌をおおって毛穴をふさぎやすく、浸透率も悪いため表面はうるおっているように見えても内部は乾燥が進んでしまうということも…。しっかりと保湿もできるオイルフリー化粧品を選ぶようにしましょう。
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ニキビ跡の改善にはビタミンC誘導体配合のものを選ぼう
ビタミンC誘導体はビタミンCを改良して安定させたものです。肌内部へ浸透してからビタミンCへと変化するため、従来のビタミンCのように、酸化や熱で壊れる心配がなく、肌内部までしっかり浸透して肌に働きかけてくれます。
ニキビへの効果
ビタミンCには以下のような成分と言われています。
抗炎症作用
ニキビの炎症を鎮めて治りを早くする、悪化を防ぐ。
抗酸化作用
肌の老化を予防・改善して、老化からくる乾燥や角質硬化によるニキビの原因を取り除く。
ターンオーバー促進効果
古い角質や分厚くなった角質を排出し、大人ニキビの大きな原因になる古い角質が毛穴をふさぐトラブルを予防・改善する。肌の再生能力を高めてニキビの治りを早める。
皮脂分泌量のコントロール
テカりやベタつきを抑え、毛穴の皮脂つまりを予防する。
メラニンの生成を抑制
ニキビの炎症で生成されるメラニンを抑制し、ニキビ跡が残らないようにする。
ピュアビタミンC配合のビ―グレンアクネケアシリーズ
ニキビケアで大切なのは継続すること
ニキビケア化粧品や対策を行ったからといって、翌日魔法のようにニキビが消えた! ということは残念ながらありません。また、一度治っても、体調や環境によって何度も繰り返してしまうのがニキビの困ったところです。
ニキビを繰り返さないためには、規則正しい生活と自分に合った基礎化粧品を使うことがポイントです。
成分、肌質、ニキビができやすい部分などを考慮して最適なニキビケア方法を探しましょう。その中で「この製品がいいかも!」という製品に出会えたらまずはお試しセットからはじめてみましょう。