ミニマリストはいままでの常識にとらわれず、シンプルに生きます。それは食生活においても言えること。
ミニマリストは本当に必要なものを探す能力がアップするので、食においても、身体に必要なものを効率的に取り入れる能力がアップします。ミニマリストは4つの原則で食生活を考えます。
2、冷蔵庫のものをきれいに減らす
3、1日3食とは限らない
4、外食も活用する
それでは、詳しく見ていきましょう。
目次
食べたいものより栄養素
ミニマリストの基本的思考は「本当に必要なものだけを残す」です。食においても同じことで、ミニマリストは何が食べたいかではなく、どんな栄養素を体は必要としているかと冷静に判断します。
と言っても管理栄養士のように細かくカロリー計算する必要はありません。実は日本人の食生活も少々偏っており、炭水化物の摂取が多いと言われています。ご飯が主食で、おかずが餃子やラーメンという場合もあるでしょう。炭水化物+炭水化物です。
ベテランミニマリストはよくご飯を抜かします。その分野菜を食べるのです。キャベツの千切りを山ほど持ってご飯のように、おかずと一緒にモリモリ食べます。
冷蔵庫を片付ける
ミニマリストはいつも部屋をすっきり保ちます。これは冷蔵庫の中身も言えることです。余った食材を残さず調理して食べてしまいます。そのためには固定概念に縛られません。
たとえばレンコンが残っているとします。レンコンと言えばキンピラだから唐辛子買ってこなくちゃとなるかもしれません。ジャガイモが残っていたら、ジャガイモと言えば肉じゃがだからと豚肉を買うかもしれません。しかしミニマリストは食材を消費するために食材を買うというようなことは基本しません。
臨機応変に冷蔵庫の食材を全て使ってしまうのです。そのため良くクックパッド等を利用して残っている食材だけで作れるレシピを探します。そうすれば冷蔵庫は常にすっきした状態を保てるからです。ベテランミニマリストともなると冷蔵庫さえありません。
スーパーのお買い得食材だけでその日のうちに上手に料理してしまいます。
1日3食とは限らない
朝ごはんを食べて数時間しか経ってない場合、お昼にお腹が空いていない時ってありませんか?遅めの昼ごはんを食べたら、夜食べなくても大丈夫のときがありますか?ミニマリストは1日3食食べなくてはいけないという常識にとらわれません。
ミニマリストの多くは生活をシンプルにするために、食をカットします。その分他のことに時間を用いることができるからです。多くの人は家に帰ると2つの大きな仕事をしないといけないと感じます。それは夜ご飯とお風呂です。
お風呂は清潔に生活するうえで欠かせませんが、夕食は朝と昼をしっかり食べたのであれば必ずしも必要ではないと医者も言っています。そう、夕食を抜けば家に帰ってからの大仕事1つ減らすことができるのです。
その分簡単な飲み物を飲みながら、本を読むのもいいですし、好きなドラマを見てもいいでしょう。もちろんたまった仕事を片付けてもいいですし、早めに寝るのもいいでしょう。時は金なり。食は3食という常識縛られないことによって時間を見出せるのです。
外食は活用
ミニマリスト=節約主義者ではありませんし、ミニマリスト=健康主義者でもありません。
ミニマリストは大切なものを見極めて生活をシンプルに送る人のことです。つまり時間の節約になるのであれば、外食もします。ミニマリストの家には電子レンジもオーブンもない、冷蔵庫さえない場合が多いので、当然外食が多くなります。外食というのは財布さえあればおわります。
買い物して、料理して、片付けるという手間を省略できることを考えると外食は活用したほうがいいでしょう。もちろん外食ばかりだと身体に悪いので、家では野菜を食べるように心がけます。
ミニマリストは食とは何かを考える
ミニマリストには物事を今までの常識ではなくフラットに考えます。食についても、何時に食べなくてはいけない、日本人はこれを食べなくていけないという常識に縛られないのです。
ミニマリストでも間食を食べることがある。どんな間食が向いている?
人間は午後の3時近くになると小腹が空いてくるものであり、それはミニマリストでも同じです。ミニマリストは苦行僧ではないので、当然、小腹が空けばおやつも食べます。
ただし感情のまま近くにあるものを食べるのではありません。知恵を働かせて体が本当に必要なおやつ選び、美味しくいただくのです。ミニマリストはどのように知恵を働かせておやつを選ぶのですか?
ミニマリストの食への考え方に「食べたいものよりも栄養素を考える」というものがありました。つまり栄養のあるおやつとはどんなものかを考えることがカギとなります。ミニマリストに適したおやつは、栄養摂取という観点から適していないおやつを消去していくと自然と分かってきます。栄養摂取上好ましくない3種類のおやつを見ていきましょう。
ミニマリストが避けたいおやつとは
ジャンクフードやファーストフード店で小腹を満たすことがそれに当てはまります。カロリーは高いのですが栄養はありません。ミニマリストならたとえおいしそうに感じても、栄養価のないおやつには目を向けずに知恵を持って他のおやつを探すでしょう。
脂肪分は必要な栄養素という観点から言うと最下位なのでできるだけ避けたいところでしょう。午後ティーの時間にケーキセットは魅力的ですが、生クリームがタップリとのせてある上、バターがたくさん含まれているケーキは脂肪分の固まりです。栄養価はそれなりにあるのでジャンクフードよりも良いのですが、食べる頻度を減らしたいでしょう。
先ほどでも餃子やラーメンを一緒にご飯を食べる日本人は、どうしても炭水化物が過剰摂取になりすぎると述べました。ですからおやつでも炭水化物の取りすぎにならないよう意識する必要があります。栄養価はあるのですが焼き芋などは、炭水化物の固まりです。昼も夜も炭水化物を取りすぎているのであれば、おやつの時間は他の栄養素のものを選びたいと思うことでしょう。
上記の3種類がミニマリストが避けたいおやつです。これらを消去すると自然とミニマリストに適したおやつというのが見えてきます。つまり、栄養価があり、脂肪分は少なく、炭水化物以外の栄養素が含まれているおやつです。これらのポイントを抑えるとミニマリストのおやつ選択は次の二大原則に基づくと簡単にチョイスできます。
- 洋菓子よりも和菓子
- 加工食品より自然食品
洋菓子はバターや生クリームを主体としたものが多く、糖分も和菓子と比べて多めになります。どうしてもカロリーオーバーになってしまうでしょう。栄養摂取という観点から見てもあまりメリットはありません。洋菓子と一緒についてくる飲み物も、ミルクティーなど、さらに糖分や乳製品が加わってしまうこともあるでしょう。
反して和菓子は、小豆を主体としたものが多く、糖分もケーキと比べるとかなり抑えられます。和菓子は抹茶を練りこんでいるもの、海草から作られた寒天を使用しているものも多く、自然と栄養価も高くなります。一緒に飲む飲み物も、和菓子の場合は基本お茶となり、身体に優しいものです。
和菓子は洋菓子よりも良いのですが、和菓子の中でも完全加工食品は栄養を摂取しにくいので注意が必要です。
上記の原則を考慮しミニマリストに適したおやつを考察していきたいと思います。
ミニマリストにおすすめのおやつとは
ミニマリストに適したおすすめ間食を見ていきましょう。もっとも適しているものから順に、具体的なおやつの名前を挙げて、おすすめの理由を取り上げていきます。
1.フルーツ
フルーツは非の打ち所のない食べ物で、まさにミニマリストのために存在するおやつと言えるでしょう。美味しいだけでなく、水分補給ともなります。フルーツの種類によって多少の違いはありますが、フルーツに含まれている栄養素がとても多く、ミネラル、ビタミン、食物繊維などが豊富に含まれています。
フルーツに含まれている栄養素がどれほど多いかは、有名なイギリスのことわざ「1日1個のリンゴで医者要らず」に表れています。リンゴに含まれている栄養分があまりに豊富なのでリンゴさえ食べていれば、身体が必要な成分はほとんどは満たされると考えられているからです。リンゴに関わらず、他のフルーツで体が必要とする各種栄養素を取り入れることができます。
一年中いつでも食べられるというのもフルーツというのもおやつの特徴です。
- 春はイチゴ
- 夏はスイカ
- 秋はイチジク
- 冬はミカン
といった感じですね。まさに自然が与えてくれた間食で、一年中おやつタイムを楽しくしてくれます。
2.小豆系
小豆には豊富な栄養素が含まれているので、ミニマリストはぜひとも注目したい食材です。小豆にはどれほどのパワーがあるでしょうか?
小豆にはカリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラルがたくさん含まれています。それらの成分は血圧を安定させたり、脂質の代謝を促したり、免疫力を高めたりすることが医学的に証明されています。さらに小豆には不溶性の食物繊維が多く含まれているので便秘改善にもなるようです。
小豆には特徴があり、成分を崩さずに加工し製品にできます。実際和菓子の多くは小豆の成分をそのまま残したものです。小豆を使ったどんなおやつがあるのか見ていきましょう。
- ようかん
- ドラ焼き
- たい焼き
- きんつば
確かにこれらの和菓子には小豆がたくさん含まれていますね。栄養価が高いだけでなく、美味しいのです。ぜひともチョイスしたいものですね。さらに小豆は腹持ちもよく、またしばらくしてお腹が空いてしまうといった事態を防いでくれます。
3.ナッツ類
ナッツも自然の恵みの食べ物です。美味しいだけでなく、ナッツ類には豊富な栄養素が含まれているので、やはりミニマリストが押さえておきたいおやつの1つです。
ナッツは脂肪分の塊なので避けたいという人もいるようですが、ナッツの脂肪は、脂肪といっても良質な不飽和脂肪酸なので血液内で固まることはありません。そのまま食べられる自然食品であるナッツ類ですが、いくつかおすすめのナッツを紹介しましょう。
・クルミ
ナッツ類の中でも硬くなく食べやすいですよね。食物繊維が豊富で便秘を避けられます。
・アーモンド
歯ごたえがあり美味しいですよね。アーモンドに豊富に含まれるビタミンEには抗酸化作用があって、若さが保ちやすくなります。
・松の実
よくパンなどにはいっている松の実ですが、おやつにも最適です。ビタミンB1が豊富で疲労を取る働きがあります。
ナッツをおやつにチョイスする上で注意しておきたいのは、ナッツの保存状態です。ミックスナッツなどは手軽に感じますが、さまざまなナッツを同時に長持ちさせるために、すべてのナッツをいったん油で揚げて味付けしています。栄養分は損なわれてしまっている場合が多く、保存料も使用されていることでしょう。上質なものをチョイスするというミニマリストの観点からすると、真空パックされている状態のナッツのほうが好ましいようです。
4.自然の恵み加工系
続いておすすめのおやつは、自然の恵みを少し加工した食品です。加工しているので自然の状態で食べるよりは栄養価は落ちますが、食べやすくなっていることでしょう。例えばこんなものがあります。
・干し柿
もともとの柿よりもおやつとして食べやすいのが干し柿です。柿は干すことによってビタミンAが増加します。ビタミンAはガン抑制や感想肌対策になるので、ミニマリストが手元におきたいおやつの1つです。
・干し芋
サツマイモを干したものなのです。芋なので炭水化物ではあるのですが、芋は干すことによってより甘くなり、カリウムは2倍、食物繊維は5倍というふうに栄養価が増します。ミニマリストがチョイスできるおやつの1つでしょう。
・あたりめ さきいか
いかの加工食品である「あたりめ」や「さきいか」には肝機能を助けるタウリンがたくさん含まれていますし、血液サラサラ効果のあるDHAも含まれています。やはり海の自然の恵みを直接加工したとして、ミニマリストが選びたいおやつの1つにあげられるでしょう。
・フルーツグラノーバ ブラン
今流行のフルグラやブランですが、自然の恵みであるフルーツを加工した食品です。食感と味のよさから女性に人気ですが、栄養価という観点からしてもミニマリストも小腹が空いたときに利用したい食物の1つとなります。
・ゆで卵
単純ですが栄養価があります。たまごは良質なたんぱく源となるだけでなく、体が必要とする必須アミノ酸8つが含まれているので、身体の栄養バランスを保つのにいいでしょう。ゆで卵は小腹を満たすにもちょうどよい量です。
5.身体プラスとなる完全加工食品
自然の形を残していない完全加工食品でも、身体へプラスに働くおやつがあります。一つだけあげましょう。
・ポリフェノール値の高いチョコレート
加工食品の中でも人気の高いチョコレートですが、原材料は自然食品のカカオなので、その豊富な栄養に注目が集まっています。特に医者も注意を引いているのが高濃度ポリフェノールのチョコレートです。スーパーなどでも売っているので見たことがあるでしょう。高濃度のポリフェノールには、動脈硬化やがんを予防する効果があると言われています。ミニマリストならオシャレで美味しいお菓子でもある、高濃度ポリフェノールのチョコレートをチョイスしたいと思うでしょう。
・良質のお菓子は値段が高い?
フルーツ、小豆の和菓子、ナッツ、自然の加工物、高ポリフェノールチョコレートいずれもお値段からすると他のスナック菓子よりはちょっと高めになるでしょう。しかし本当に必要な良質のものを追い求めるミニマリストからすると、それらは決して高いものではありません。実際ファーストフード店で間食すると300~500円ほどします。同じ値段で良質のお菓子が購入できるのですから決して高いとはいえません。
無理な食事制限は禁物!
ミニマリストは固定概念に縛られず、必ず3食取る必要があるとは考えませんでした。ある人は生活をシンプルにするために、できるだけ食事のとらないようにしようと思うかもしれません。ところが無理な食事制限は禁物です。なぜなら無理な食事制限によって身体や脳に甚大な影響が及ぶからです。
ミニマリストの考え方は「生活をシンプルするが本当に必要なものは取り入れる」つまり食においてもバランスを保ち、極端にならないのです。もしもバランスを崩し極端に食事をセーブしてしまうと、どんな影響があるのでしょうか?
・極端な食事制限が身体に及ぼす影響
食事制限が極端になるとエネルギー不足となり、身体が悲鳴を上げだします。まず表れるのが、ビタミン不足による「肌荒れと体力低下」です。
体力低下も身体に栄養分が足りていないことの表れです。特に朝起きたときに疲れが取れていないと感じるならば、最近食事を抜かしていないか考えてみたほうがいいでしょう。
夜の睡眠というのは身体を休めると同時に、身体中に栄養分を運び込む時間となります。栄養分が運ばれて細胞の修繕がなされて体力が回復するのです。ところが食事を何度も抜かしていると補給するエネルギーがありません。つまり十分な時間寝たのに疲れが残ってしまうわけです。
病気にかかっている人が何か食べたら早く治るなぜですか?食事によって得られた栄養素で体力が回復するためです。何も食べなければ体力は落ちてしまうのは当然でしょう。
極端な食事制限によって不足になりやすいのがカルシウムです。カルシウム不足というのはすぐには表れません。ですが長年繰り返される食事制限によって、骨密度は確実に落ちていきます。ミニマリストだから食事は軽くてよいと考え、カルシウム摂取を怠ると、ある日急に骨折するという形で影響が出るかもしれません。
女性のミニマリストであれば、無理な食事制限によってホルモンのバランスが崩れ、感情面や生理現象に影響がおよぶこともあります。
ここまで無理な食事制限が身体に引き起こす症状を見てきましたが、実は何よりも恐ろしいのは「脳への影響」です。
・特に脳へのダメージは甚大
脳は身体の中でももっともエネルギーを必要としているところです。なぜなら手足や一部の内臓は使わないときは休むことができますが、脳は休むことができません。無理な食事制限をしたときにもっとも大きな影響を受けるのは脳なのです。
脳というのは糖分を蓄えることができません。つまり今血液の中に流れている糖分を消費するしかないのです。
ではもし食事制限をして血糖値が下がるとどうなりますか?脳は働きが落ちてしまいます。思考力は低下してしまい、記憶力も低下し、物事に集中できなくなります。しかしたいていの場合は、また食事をして血糖値が回復すると、脳の働きも回復します。
ところが本当に極端な食事制限続けてしまい、長期間にわたり低血糖の状態が続くと脳はどんなダメージを受けますか?
脳の思考力が不安定になり、うつ状態になると言われています。さらに怖いことに、本当に絶食すると、脳は萎縮します。つまりボケてしまうということです。度を過ぎた食事の制限は絶対避けないといけませんね。
まとめ
今回はミニマリストの食への考え方を論じていきました。物事を常識に縛られず、効率的に考えるミニマリストは、時に食事をも抜かします。シンプルに生活するために外食も大いに活用することでしょう。おやつも大いに食べます。
ただしミニマリストは生活の無駄なものは省き、本当に必要なものを取り入れていくという考え方なので、体が必要としている成分の摂取には引き続き注意を払っていく必要があることが分かりました。
おやつは食べるのですが栄養価の高いものを選びました。シンプルに生活するのですが、極端な食事制限とならないように注意します。
衣食住という言葉にも表れているように、食というのは生活の中でも大きな部分を占めるもので、生きていくうえで欠かすことはできません。ミニマリストならば食への考え方をしっかりと確立し、規則に縛られないまでも、バランスよく栄養分を摂取できてるようになりたいものです。それができてはじめてベテランミニマリストと言えるかもしれませんね。